デイサービスは週何回がよい?本人と家族で考える利用回数・曜日の決め方
「デイサービスは週に何回通うとよいのだろう」「家族の仕事に合わせて曜日を選んでよいのかな」。初めて利用するときも、今の回数を見直すときも、迷うところだと思います。
利用回数を考えるときは、本人がどのように過ごしたいか、家でどの場面に支援が必要か、家族が無理なく支えられるかを一緒に整理します。この記事では、本人・ご家族がケアマネジャーや施設へ相談するための比較表、一週間の予定表、相談文を用意しました。
本文は、要介護1~5の方が利用する通所介護を中心に説明します。要支援1・2の方などは、市区町村の総合事業の通所型サービス等が選択肢になります。利用できる内容・回数・費用は、お住まいの地域の窓口や地域包括支援センターへ確認してください。[1][2]
回数を決める前に、利用したい理由を具体的にする
厚生労働省は、通所介護の目的として、自宅での生活を支えること、社会的な孤立感の解消、心身機能の維持、家族の介護負担の軽減などを挙げています。[1] 同じデイサービスでも、本人や家族が必要としていることは異なります。
「週2回でお願いします」と回数だけを伝える前に、次の3つを書き出してみてください。
- 本人の希望:人と話したい、安心してお風呂に入りたい、好きな活動へ参加したい、自宅で過ごす日も大切にしたい。
- 生活で困っている場面:一人で過ごす時間、入浴や食事、外へ出る機会など、いつ何に支援が必要か。
- 家族が確保したい時間:仕事、家事、通院、睡眠や休息。曜日だけでなく、必要な時間帯も整理する。
家族の休息を相談することも大切です。そのうえで、本人の希望や施設での過ごし方を合わせて考えます。担当ケアマネジャーには生活全体を、施設には利用する曜日・時間帯に受けられる支援を相談しましょう。介護保険のサービスは、ケアプランに基づいて利用します。[3]
週1回・2回・3回の案を、必要な支援と比べる
以下は、回数を相談するときの比較例です。推奨回数や制度上の上限を示すものではありません。必要な支援が多い人も、利用に負担を感じる人もいるため、それぞれの生活に当てはめて考えます。
| 相談する案 | 確認するポイント |
|---|---|
| 週1回の案 | その一日で希望する活動や支援を受けられるか。利用しない日に必要な介助や家族の休息は確保できるか。「少ない回数なら誰でも安心」と決めない。 |
| 週2回の案 | どの曜日に分けると、必要な支援や家族の予定に合うか。連続する日と間を空ける日で、本人の疲れ方や通院の予定に違いがないか。 |
| 週3回以上の案 | 回数を増やして整えたい生活上の課題は何か。本人の希望・利用後の様子・自宅で過ごす時間・費用・施設の受け入れ体制を合わせて確認する。 |
「初めは必ず週1回」「認知症があるなら毎日」など、状態を確認せず一律に決めることは避けます。回数が多いほど、本人に合うとは限りません。一方、家で必要な支援が足りない状況を、慣れるまで家族だけで抱える必要もありません。
利用できる曜日や時間は、施設の空き状況、送迎、必要な介助への対応などにも左右されます。希望を伝えたうえで、実際にどのような利用方法が可能かを確認してください。
曜日は、一週間の予定と送迎前後まで見て選ぶ
曜日を選ぶときは、デイサービスだけでなく、通院、他のサービス、家族の仕事、本人の楽しみも一つの予定表へ入れます。空いている日に通えるかとともに、支援が必要な時間をカバーできるかが分かります。
| 曜日 | 現在の予定・希望 | 相談すること |
|---|---|---|
| 月 | 自宅で過ごす。家族が日中の支援を担当。 | 自宅での入浴など、家族だけでは難しい支援がないか。 |
| 火 | 家族は仕事。本人は人と話す機会を希望。 | デイサービスの候補日。出勤後のお迎えと、家族が帰宅するまでの受け渡し方法を確認。 |
| 水 | 通院の予定がある。 | 移動や付き添いの負担、前後の予定との重なりを確認。 |
| 木 | 本人は自宅で趣味を楽しみたい。 | 本人が残しておきたい予定と、その日に必要な支援を確認。 |
| 金 | 家族は仕事。デイサービスの2日目を検討。 | 火曜と同じ支援が受けられるか。利用後の様子も踏まえて相談。 |
| 土 | 家族の予定が週によって変わる。 | 定期利用や追加利用を相談する必要があるか。変更を申し込む方法を確認。 |
| 日 | 本人・家族が自宅で過ごす予定。 | 必要な介助と、担当する家族の休息を確保できるか。 |
この例の「火・金」が、どの家庭にも合うわけではありません。実際の予定を入れ、支援する人が決まっていない場面を見つけるために使ってください。
仕事の時間と、デイサービスの時間は分けて確認する
施設で過ごす時間に加え、朝のお迎えと帰りの到着時刻を確認します。家族の勤務時間全体を、デイサービスだけでカバーできるとは限りません。家族が朝早く出勤する場合や帰宅が遅い場合は、本人の状態や自宅環境も踏まえた相談が必要です。
誰が玄関を開閉するか、帰宅後に必要な支援をどう確保するかなどは、家族が不在の日の送迎についての記事で整理しています。
希望する活動や入浴が、その曜日に可能かを聞く
本人が楽しみにしている活動、入浴、必要な介助について、希望する曜日に利用できるかを確かめます。曜日で活動や利用者の顔ぶれが変わる場合もあるので、見学した日の雰囲気が毎日同じとは限りません。
「本人は静かに過ごす時間を希望しています」「この活動へ参加したいです」と伝え、曜日ごとの過ごし方を聞いてみましょう。見学時の質問は、デイサービス見学の確認事項と質問例も使えます。
費用は、実際の月の利用予定で見積もってもらう
介護保険の対象となる費用の自己負担は1~3割で、負担割合証などで自分の割合を確認します。通所介護の食費やおむつ代などの日常生活費は、別途負担が必要です。[1][3]
また、対象となる在宅サービスには要介護度に応じた支給限度額があり、限度額を超えて利用した部分は全額自己負担になります。デイサービスの回数を増やす前に、ほかの対象サービスも合わせてケアマネジャーへ確認してください。[4]
「週2回だから毎月8回」と固定せず、実際のカレンダーに利用予定を入れます。同じ曜日でも月によって回数が違い、通院や施設の休業日などによる変更もあります。
- 予定している曜日・利用時間・月の利用回数で、自己負担はいくらになるか。
- 加算を含む保険対象部分と、食費などの別途費用はいくらか。
- 回数を増やす・減らす場合、ほかのサービスも含めた費用がどう変わるか。
- 欠席や変更の連絡期限、キャンセル料の扱いはどうなっているか。
施設ごとに契約内容が異なるため、料金表と見積もりを確認してから決めます。休むときの連絡と費用の確認は、欠席連絡・キャンセル料についての記事を参考に、利用先の規定を聞いてください。
始めた後は、本人の感想と帰宅後の様子を確かめる
利用前の予定だけで、ちょうどよい回数が分かるとは限りません。最初の数回は、本人が話したこと、家族が見た様子、施設から聞いた内容を分けて、短くメモしておくと相談しやすくなります。
利用後の振り返りメモ
- 本人の言葉
- 楽しみにしていること、負担だったこと、次も行きたいか。家族の推測と区別して残す。
- 帰宅後・翌日の様子
- 休む時間、食事、睡眠、普段の活動など、いつもと違うことがあったか。
- 施設から聞いたこと
- 参加した活動、休憩の取り方、困った場面や職員の支援。
- 家族の生活
- 仕事や休息の時間が確保できたか。送迎前後など、負担が残った時間はどこか。
たとえば「本人は楽しかったと話すが、帰宅後は普段より長く休んだ」なら、回数とともに、施設での活動量や休憩、利用時間についても相談できます。逆に、利用しない日に支援が足りなければ、回数や曜日、ほかの支援の組み合わせをケアマネジャーへ相談します。
疲れや体調の変化が強い場合、続く場合は、通所回数だけが原因と決めず、施設やかかりつけ医へ相談してください。施設への日々の共有には、連絡帳の書き方と記入例も役立ちます。
本人が行きたくないと話すときは、回数を減らす・増やす前に、嫌だと感じる場面を確かめます。体調、送迎、活動、人との関わりなどを整理する方法は、利用を嫌がるときの声かけと相談方法で紹介しています。
そのまま使える、回数・曜日を相談する文例
以下は、説明のための架空の文例です。実際の希望や予定に合わせて書き換えてください。
ケアマネジャー・施設へ伝える例
本人は、人と話す機会と、施設での入浴を希望しています。一方で、自宅で趣味を楽しむ日も残したいと話しています。家族は火曜・金曜に仕事があり、週2回の利用案を相談したいです。
朝のお迎え時と帰宅時に家族が立ち会えない可能性があるため、本人の状態に合う送迎・受け渡し方法を確認したいです。水曜は通院予定があります。
希望する曜日の支援内容と空き状況、実際の月の利用回数に基づく費用を教えてください。利用開始後は、本人の感想と帰宅後の様子を振り返る時期も相談したいです。
変更するときは、本人・家族の希望を共有し、ケアプランや施設の受け入れ状況などを関係者で確認したうえで、開始日をそろえます。「来週から増やすつもり」と「施設と確認できた予定」を区別しておくと、送迎や食事の行き違いを防ぎやすくなります。
まだ担当ケアマネジャーがいない場合は、お住まいの地域包括支援センターや市区町村の介護保険窓口へ相談してください。地域包括支援センターは、本人や家族の生活・介護の悩みを相談できる窓口です。[3]
まずは一週間の予定を並べ、「本人が続けたいこと」と「支援する人が決まっていない時間」を一つずつ書き出してみましょう。その二つを持って相談すると、生活に合う回数や曜日を具体的に考えられます。
参考資料
- 厚生労働省・介護サービス情報公表システム「通所介護(デイサービス)」
- 厚生労働省・介護サービス情報公表システム「介護予防・日常生活支援総合事業のサービス利用の流れ」
- 厚生労働省「介護保険制度について」(PDF・サービス利用のしかた、地域包括支援センター)
- 厚生労働省・介護サービス情報公表システム「サービスにかかる利用料」
参考資料確認日:2026年9月30日。比較表・予定表・相談文は筆者が相談を整理するために作成した例であり、医療上の推奨回数や行政の指定様式ではありません。
